Never stop exploring. Who dares wins.


by g999er

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'82年東京生まれ早大卒。小心者の見栄っ張り。臆病者の命知らず。
'04年夏、カンボジアにて完全無防備、スコップのみを使用し地雷除去を敢行。
'05年はアフガニスタンにてアルカイダとニアピン。'06年、軍艦島上陸。

アジア・中東累計約30カ国程訪問。忌野清志郎のライブ主催などイベント企画。色んなことをしながら現在都内の広告代理店勤務。

こんな本にも載ってます。
http://amzn.to/b01Jqt

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→2010チュニジア/モロッコ
→GO for Afghanistan
→最後の行軍
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最後の行軍・其の壱 12/17

そこに君がいた。君がいたから僕がいた。僕がいたから、君がいた。


鳴り止まない鐘を背に、僕は最後の行軍への扉を、ゆっくりと開けた。陸を離れる飛行機の中で、もう日本に帰れないことを覚悟すると、深い悲しみと、この上ない喪失感を感じた。そして、後悔を噛みしめた。

バンコクへ着いたのは夜中の1時半頃(現地時間)だった。空港は新設され、三年前に来た頃とは何もかもが違っているようだった。僕はバスを乗り継ぐためにバスターミナルへ行くことにした。

バスの中で、大分に住む韓国人、サンウと出会った。彼は日本語がうまくて、僕は途中まで在日朝鮮人なのかと思っていたほどだ。聞くと、もう六年間日本に住んでいるということだ。大分大学院在学の32歳。実際より若く見える。六年間日本に住んでいるという言葉を疑っても、それは無理の無いことだろう。サンウは、とてもフレンドリーで、優しく、いつも笑っている気さくなやつだ。彼も同様のことを僕に対して言ったが、僕の歩き方を見て「君は自信に満ち溢れているようだ」と言った。心の中で、僕は苦笑いをして言った。僕はどこでもチンピラで、虚勢を張ることしか知らないクズだ、と。彼は僕の微妙な表情から多くのことを察してくれたようだった。(ちなみに余談だが、彼は元・軍の幹部だったそうだ。僕の周りはいつだって、どこだって、男臭いヤツが多い。)

話を戻そう。四時頃カオサンに着くと、定宿にしているPCはおろか、他の安いゲストハウスは何処も満室だった。仕方なくカオサンをブラブラしていると、サンウが韓国語で一人の若者に声をかけた。同様に、サンウは道端にいた他の宿無しの韓国人にも話しかけ、僕達のパーティーは一気に六人に膨れ上がった。後に聞いてびっくりしたのだが、韓国人は、若い頃に必ず一年以上の旅に出るのだそうだ。だから、皆旅先で同胞に会うとすぐに打ち解ける術を持っていて、会ったすぐそばからまるで旧知の仲のような付き合い方をする。僕はその考えをひどく気に入って、仲間に入れてもらうことにした。というより、実は既にもうそうなっていたのだが。男はサンウ、タイガー、ムーン、女はミンとオー・ジン。皆その晩出会った仲間達を気に入って、僕達は一緒に行動することにした。といっても、宵も宵、既に朝五時を回っていたから、どうせなら、ということで朝まで路上で飲み明かすことにした。それから、僕の知っている安宿が空くのを皆で待つことにした。

僕はそれで、心の中のどうしようもない空虚さを、少しでも紛らわせたいと思った。
それが、ぼくの2006年、12月17日の夜、最後の行軍の始まりだった。
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by g999er | 2006-12-20 18:47 | →最後の行軍

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